「日記」ではない……?
近年注目されている「ジャーナリング」。
私は高校生の頃から10年以上日記を書き続けてきたので、「日記」という表現ではなく「ジャーナリング」や「モーニングページ」と呼ばれているものが気になった。何が違うんだ。
紙とペンで自分の手を動かして書くことで自分の内面と向き合う、いわば「書く瞑想」である。
私は若干の記録魔なので、高校生の頃から続けてきた日記はウィークリー手帳の1日の部分に4行くらいでその日あったことを書き留めていた。余裕があるときは朝昼晩何を食べたかまで記録していた。
感情を書くと長くなるし、長くなってしまうと続けられないと思ったのでかなり簡潔に書いていた。日記は続けることが大事。
これはこれで記憶力の増強に大きく影響があったと思っているのだが、今回はその話は割愛。
ジャーナリングに関する動画や記事を読むと、それにより年収が上がった!とか、長年の夢を叶えられた!のような謳い文句が付いていることが多い。
「そんなにパワーがあるのか」と私も約半年前から始めてみた。
何を書いている?
これからジャーナリングを始めてみようかな、興味はあるけどどういうものなんだろう?という人はこれが一番気になると思う。
紹介されているものを見ると「なんでもいい」と言われていることが多い。本当になんでもいいんだな?と思っただろう。
私は「夢が叶いました!」などの成功はまだないが、一部書いていることを紹介してみる。
▪️冒頭は書き始めた時の環境
・◯時に起きてこれをこなせた(達成感とプラスの感情)
・「昨日はこれができなかったので今日は早い時間にこれを片付ける」などの意思表示(反省からの行動)
▪️中盤は今気になっていること
・読んだ本とそこから実行しようと思ったこと(具体的な行動)
・もしくは、読んだ本のここは今の自分の環境や気持ちではできないかもという感想(状況の客観視)
・仕事で気になっていることや課題、それに対する素直な感情(気持ちの吐き出し)
・気持ちの吐き出しに対して、あえて反対方向から物事を考えて自問自答(気持ちの再確認・客観視)
▪️最後にその日にやるべきタスクと感謝を3つ
ジャーナリングではよくこの2つを書けと言われているので、書き始めたときは書いてたが、だんだん上記の2つでいっぱいになり書かなくなった。
タスクに関しては仕事を始める前や前日の仕事のあとにカレンダーにto doリストとして記入している。
感謝したいことを3つはやった方が心が豊かになるとは思っているが、なかなか上手くいかないので今の私の改善ポイントとして課題になっている。
やった結果どんな変化が起きてる?
正直私はこれによりなにか大成功が起きているわけではないのだが、やっていてよかったことは確実にある。
まず、気持ちの言語化と客観視。
自分がそのとき一番悩んでいることや気にしていることを文章にして整理するという行為が一番大事だと思っている。
何が嫌(心配・楽しい)なのか、どうして嫌(心配・楽しい)なのか、それに対してどんなことをすれば・どんな考えを持てばもっとよくなるのか、を他人になったつもりで突っ込んでいく。
他人になったつもりといってもやはり自分は自分なので、バイアスがかかる。なのでたまに人に話したりもする。
悩みがあっていざ人に話そうとすると全然まとまらないことがあるが、この自問自答を繰り返しておくことでスッと言語化された自分の気持ちが口から出てくる。
自分の気持ちを言語化できないなら「できない」でもいいと思う。一度向き合って考えてみることが大事なんだと思う。
つぎに、それが記録されていることによって見返すということができる。
見返すことで、「このときこんなことに悩んでたんだ〜今全然気にしてないよ!」とか、「このときはこれが楽しいと感じてたんだな。今もこの考え方を持ってやってみようかな」や「このとき時間の使い方がうまかったな。今の時間の使い方見直してみよう」など、過去の自分の悩みの小ささに気づいてちょっとした成長を感じることができたり、過去の頑張ってた自分と今を比べてあのときはちゃんとできていたから今もきっとできるはず!という前向きな気持ちになったりもする。
もちろん「このときはこう考えていたけど、実際は違ったと思う」など自分の考えの変化にも気付くことができる。
半年程度しかやっていないが年の終わりに「忙しかったはずなのに、何もしないで今年も終わっちゃったな……」みたいな感情がなくて非常に心の健康によかった。
いろいろやったし、考えてたな!となった。
これが紙に書いてある強みだと思う。デジタルでも見返すことは見返すけど、物理の紙に書いてあるとパラパラと手軽に見返せるのと、たまに泣きながら書いたページとかあって紙がよれよれになってたりして趣深い。
本来のジャーナリングのやり方ではないかもしれないが、「書く瞑想」という役割はできているし、そもそも人に見せるものでもないので、何か効果があればそれでOKだと思う。
あとこれは重要なことなのだが、書くのは朝がいい。
夜はネガティブな感情が起きがち。夜中に自分語りツイート(ポスト)しちゃって朝後悔したことない? 私はある。
私は文章を書く時間を確保するために朝活を始めた。
朝活といっても4時や5時などではなく、6時半から7時の間なんだけど。
ジャーナリングと日記に使っているもの紹介(おまけ)

DAISO 書きやすいノート SALALA(左)
とにかくやってみよう!精神で始めたので、ノートは近所の100円ショップで買ってきたA5のノート。
A5サイズというものが昔からすき。コンパクトで持ち運びにもいい。
リングノートは書くときの邪魔になるのと、時間が経ったり酷使したりするとページが破れやすいので、破れた時にも修理しやすい綴じノートにした。
無地のノートも自由でいいのだが、結局横書きで文章を書く癖があるのと文字がどんどん大きくなるので罫線ありのノートにした。
この辺りは何度かやってみて自分に合うものを探すのも楽しみのひとつ。
無印良品 単行本ノート(右)
こちらは今年の日記帳。
ウィークリーの事実記録と形を変えてかなり大きいノートだが1日1ページ書くと1年でちょうど使い切るページ数。好きなクリエイターさんが紹介していたので今年はこちらにも日記を書いている。
2025年始まってそろそろ1ヶ月が終わろうとしているがすでに自分の行動や考えの積み重ねが充実感になっている。

ジェットストリーム 0.38 or 0.5(一番上)
ジャーナリング用のボールペン。
書き心地良すぎてあまり他のを試していないので参考になるかわからない。
人によっては滑りがよすぎて書きづらいかもしれない。紙との相性もある。
uni リブ 耐水性顔料インク/ 耐水・耐光性(上から2本目)
こちらは無印の単行本ノート用。
別の好きイラストレーターさんが絵を描くのにいいよ、と紹介していて買ったのだが、文字を書くのにちょうどいい太さだったので日記に愛用している。
使い込むとニブが柔らかくなってきて書きやすくなる。その変化も楽しい。
ZEBRA MILD LINER(下2本)
書き殴っていると文字でいっぱいになるので、読み返した時にパッと内容がわかるように、ハイライトを付けている。
目に優しい色でたくさん色展開があるのでお好きな色で。
まとめ:「書く」は精神安定剤
自分の気持ちを認識するだけで、だいぶメンタルが安定する。
なんとなく自分の感情の起伏が激しいな、とか、落ち込みやすくてつらいな、と思う人は始めてみるといいと思う。
「まずなんでもいいから始めてみよう」というものが多いが、自分がテンションの上がるノートやペンを探しにいくのから始めてもいいと思う!楽しいよ!